星宮さんと大空さんのこと

神。

いるじゃないですか。

あっこれアイカツの話ですけど。

星宮いちごという存在の神性に触れたとき、翻って、スターライト学園に通う高校2年生、星宮太一と星宮いちごの娘としてこの現代日本に生を受けた<弁当屋のいちご>としての彼女の生の有限性というものが必然的に立ち上がってくる。ソレイユをおばあちゃんになっても続けたいという表明はこの盛者必衰の浮世の不可逆な時間経過に身を置き定命の生を全うしたいといういちご神の人間宣言に他ならない。

そのいちGODを主人公に戴いていた頃のアイカツというアニメは、この人生とかいう理不尽極まるイベントにたまさか居合わせてしまった者たちに向けた眼差しというか共闘者同士の間での目配せというか、まあそんな感じのものを受け取っていたんですよアイカツから自分は。俺の、アイカツとは一生ものの付き合いになるという半ば確信に似た予感はこの辺りの感覚から来ているといっていい。[要検証]

そうはいっても、80話台あたりからドラマの進行に沿ってか、割りかしドラスティックに変わったように思ういちご―諸星すみれの芝居を「なんか最近セリフに息が多く乗ってるなあ」という即時的な違和感としてしかとうとう受け止められられなかった俺は、新主人公大空あかり―下地紫野の「ザ・地上」な土臭い存在感を歓迎したように記憶しています。なんと身勝手な。

なんだけど、じつはドリアカ編ぐらいからあんまし正面切って面白がって観てはいないんだけど面白いとかつまらないとかそういうステージで話すものではないんだアイカツは、と思ってきたアイカツが、ののっちリサっぺというとびきりの上玉を投入してなおこの、スターライト学園の新入アイドルとしての彼女らのサクセスストーリーの俺に響いてこなさ加減というのは、脚本演出作画等々思い当たる節はあってもそのものずばりの決定的要因はあかりGenerationの中心たる大空あかりハニーのパーソナリティにあるのではないかという考えが頭をもたげてきてしまい、いや、こないだのひなきちゃんの「姫」発言とか、さすがにドキッとしたけど。

そうね、あかりGenerationのたまに出てくる星宮先輩はとても良いものですね。今やってるハイキューの諸星氏もまた違った良さが溢れています。ハッカドールね(BS11における後枠)。